2007年 「関東大震災朝鮮人虐殺の真相究明と名誉回復を求める日韓在日市民の会」始動!
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2007年 「関東大震災朝鮮人虐殺の真相究明と名誉回復を求める日韓在日市民の会」始動!
  • 高橋伸子
  • 승인 2015.10.04 12:47
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「日・韓・在日市民の会」始動! 
関東大震災時朝鮮人虐殺問題の日韓近代史における歴史的、社会的意味を明らかにし、事件の真相究明と虐殺犠牲者の名誉回復を日本政府に求めるため、昨年2007年11月17日、東京新宿にあるアジアハウス会議室にて、「関東大震災朝鮮人虐殺の真相究明と名誉回復を求める日韓在日市民の会」の発足式が開催されました。 
 発足式に集まったのは、永らく日本で調査、慰霊などの活動を続けてきた市民団体や個人、またこの問題に取り組み続けてきた日本人・在日の歴史研究者の方々や、韓国で今後同問題の社会的認識を広め、真相糾明や被害者の名誉回復を図るなどの問題解決に取り組もうとしている韓国アヒムナ運動本部の人たちです。 

韓国の実情~棄民化政策によって…  
韓国ではこの問題が全くといってもよいほど社会的に認知されておらず、6000人以上の朝鮮人が虐殺された余りにも重大なこの歴史的問題は韓国の近現代史の中からすっぽりと抜け落ちているような印象さえあります。ここで見えてくるのは、1965年の日韓基本条約締結時に確認され、その後永らく続いた独裁政権下での「在日棄民政策」が民主化を経た現在の韓国社会においても、未だ回復の眼を見ていないという現実です。 

日本の実情~日弁連勧告に対して 
 一方、日本では虐殺問題が起こった原因は民衆が組織した自警団が「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「暴動を起こしている」などの流言蜚語を信じてしまったから、という、民衆責任のみが強調されてきたきらいがあります。警察や軍部という公権力がこうした流言を流したという証言や記録が数多く存在し、かつまた、軍による虐殺さえもが行われたという証言等が多々存在しているにもかかわらず、日本政府がこれに関する調査を実施し、ことの責任をとって犠牲者への謝罪や保障を行ってきたという事実も皆無であります。 
 2003年に日弁連から時の内閣総理大臣小泉純一郎に対して提出された「関東大震災事件調査報告・勧告書」の中での 
「勧告の趣旨」 
1、国は関東大震災直後の朝鮮人、中国人に対する虐殺事件に関し、軍隊による虐殺の被害者、遺族、および虚偽事実の伝達など国の行為に誘発された自警団による虐殺の被害者、遺族に対し、その責任を認めて謝罪すべきである。 
2、国は、朝鮮人、中国人虐殺の全貌と真相を調査し、その原因を明らかにすべきである。          ~この勧告に対して、日本政府の取った対応は全くの無反応-無回答というものでした。 

福岡・山口でパネル展・講演会  
また、日本国内でも地方では余り知られていない関東大震災時朝鮮人虐殺問題をアピールするために、1月中旬から2月半ばにかけて、福岡・山口での巡回パネル展示会が合計4箇所の会場で実施されました。主催は福岡・山口地域の市民有志による「関東大震災パネル展実行委員会」です。 
 合わせて、立教大学名誉教授で関東大震災問題研究の第一人者である山田昭次氏を招き、講演会「関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任 再考」を北九州市小倉のムーヴにて開催しました。 
 関東大震災前夜、1919年3月1日を中心に朝鮮全土で巻き起こった「独立万歳」を叫ぶ「植民地独立運動」から始まる民衆による権利を主張する運動のうねりは、その4年後、関東大震災の起こる4ヶ月前、1923年5月1日のメーデーにて、朝鮮人労働者と日本人労働者の連携・連帯にまで脈々と繋がって行っており、当局は日朝双方の民衆の労働運動、社会主義的運動、そしてその連携に対して脅威の念を深くしていたということがありました。 
 関東大震災時、4年前朝鮮独立運動の大きさにおののき、さらに日朝労働者の連帯を恐れていた当局は「朝鮮人が暴動を起こしている」という流言蜚語を公権力の側から流して朝鮮人や社会主義者の弾圧を決行し、大虐殺までをも引き起こしたのでした。 

1923スタディツアー 
 2月18日から22日まで、「1923関東大震災と多文化共生」をテーマとするスタディツアー参加のため、韓国から教育関係者や学生が東京新宿のアジアハウスを訪れました。 
 ツアー参加者の皆さんは、韓国から運ばれたお堂のある八千代市の高津観音寺、東京復興記念館、大勢の朝鮮人が虐殺された荒川四つ木橋下の河川敷、朝鮮東京第9学校、日本人に祖父母が助けられた鄭宗碩氏の「感謝の碑」、国立民俗博物館、韓人歴史資料館などの関東大震災に関する各地を回り、靖国神社遊就館、フリースクール東京シューレ・シューレ大学なども視察、また「多文化共生と民族教育」をテーマとした日中韓教育シンポジウムやフィールドワークに参加するなどの日程をこなしました。 

 3月27日に「「関東大震災朝鮮人虐殺の真相究明と名誉回復を求める日韓在日市民の会」は韓国ハンシン大学にて、日・韓・在日歴史研究者による「3.1独立運動から見た関東大震災朝鮮人虐殺~89周年3.1節を迎えて、関東大震災の歴史的評価~」と題するシンポジウム開催を予定しております。この時、韓国側研究者として講演を行う予定のソ・グェンイル氏(ハンシン大学教授・国史専攻)が今回のスタディツアーにお連れ合い共々参加されました。 
ソ教授は満州国建国などの歴史問題などをも主題として取り組まれてこられた方で、正に韓国の3・1独立運動史研究の第一人者であります。3・1運動史の日本での調査・研究のために、今までも度々来日されているということでした。 
その様なソ教授が今回関東大震災に関わる現場を回って言われたことは「自分は今までこの関東大震災の朝鮮人虐殺の問題を独立運動史と重ねて考えてみたことが一度もなかった。今回の訪問で如何にこの問題が韓国にとっても重要で、取り組むべき歴史問題なのかがわかった。今後自分はこの問題を自分のライフワークとして取り組んでいくつもりだ。また、この問題を韓国社会に認知させるためには、このようなスタディツアーに多くの韓国人が参加することが重要だ。」というものでした。 
このツアーの中でソ教授は3月27日のシンポジウムで共に講演を行う姜徳相氏(滋賀県立大学名誉教授)、山田昭次氏とも交流を深め、同問題のディスカッションなども行いました。

1923年9月1日に起こった関東大震災時に6000余名もの朝鮮人が虐殺された歴史的事件から今年で85年目を迎えようとしています。韓国でほとんど知られていない「関東大震災時朝鮮人虐殺」の問題を3・1独立運動前後の日韓の歴史の動きからひも解き、その原因を解明すると共に、なぜこれほどまでの歴史的大事件が日本のみならず、韓国でも葬り去られてきたのか、真相糾明・犠牲者の名誉回復に向けての、日・韓・在日研究者、市民の取り組みは着実な一歩を踏み出したと感じています。 

                        アジアハウス代表 高橋 伸子 
 


高橋伸子  shinko_hoki@yahoo.co.jp

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